憧れのバイオリン。。。ずっとやってみたくて楽器も手に入れた!とりあえず独学でやってみよう!!
そんな方も多いと思います。もちろんプロに習った方が上達が早いのは当然ですが、年間100名を指導する講師の視点から、実際独学でどこまでできるのか、練習方法やおすすめの教本などをご紹介していきたいと思います。
バイオリン独学は本当に可能なのか?
まず、バイオリンというのは、楽器を購入したらすぐに音が出せるわけではなく、セットアップが必要になります。セットアップとは、音合わせ(チューニング)そして、弓に松脂を塗って弾ける状態にすると言う作業です。現在は、youtubeなどでも丁寧な説明動画がたくさんありますので、それらを参考にご自身でセットアップが可能です。
おすすめのチューナー

そして、奏法に関しても、一昔前まではバイオリンの独学は不可能に近かったのですが、最近はyoutubeなどの影響もあり、かなり可能性が広がってきているように思います。
そういう意味では、ある程度のところまでは独学は可能だと言えますね。何故ある程度なのかは、後程ご説明致します。
独学におすすめのバイオリン教本
さて、とりあえず独学も可能だという事で、楽器を用意したら、次は教本が1冊必要です。
現在バイオリン教本の代表的なものとして、『鈴木バイオリン指導曲集①』、『新しいバイオリン教本①』、『篠崎バイオリン教本①』があります。
レッスンでも、最初はこの3冊のどれかからスタートすることが多いと思います。しかし、独学となると、教本内に説明書きの多いものが良いので、その点、上記の中だと『新しいバイオリン教本①』もしくは『篠崎バイオリン教本①』です。
一応、各教本について、簡単に特徴をご紹介しておきます。
鈴木バイオリン指導曲集①
導入で使用するにはとても使いやすく、使用する先生も非常に多いです。曲の比率が多めで楽しめるのですが、教本自体には注意書きなどがあまりないのが特徴です。しかしながら、メジャーな教本で、youtubeなどでも練習方法を紹介しているので、ある程度は独学が可能です。
篠崎バイオリン教本①
とても丁寧な構成で、私自身とても好きなのですが、ハ長調から入るので、手の形的に少し難しいのと、また、最初は基礎練習ばかりの為、モチベーションが保てない恐れがあります。しかしながら、注意書きが多く、とても勉強になるので、1冊持って置いても良いかもしれません。
新しいバイオリン教本①
こちらもレッスンでよく使用される教本です。また、適度に解説や写真などもあり、個人的には独学にはこちらの教本がオススメです。基礎練習と曲のバランスも良く、比較的取り組みやすい教本だと思います。
独学で練習する際に気をつける事
まず最初に、やり方を間違えると、変な癖がついてしまい、直すのに倍以上の時間を要する、という事を肝に銘じてください。実際にそういった生徒様がレッスンにいらっしゃることがとても多いのが現状です。
ここでは、多くのレイトスターターの生徒様をレッスンした経験から、どういうことに気をつけて練習をすれば良いか、という事をご説明いたします。
姿勢
まず、楽器の位置。肩の上にきちんと乗っていない事がありますので、常に確認しましょう。また背中が丸まっていらっしゃる方もすごく多いですが、背筋をピンとさせるイメージで練習しましょう。その際、肩に力が入らないようにしてください。
弓の持ち方
これももうyoutubeや画像など検索すればいくらでも出てきますよね。それを真似すればよいのですが、それがなかなかできないというのが現状のようです。特に親指、小指のつっぱり、人差し指の巻き込み、という症状が多いので、そのあたりに気をつけて練習しましょう。
左手フォーム
左手の形が悪いと音程を探ってしまい、きちんとした音程が取れません。特に親指が寝過ぎてしまっていたり、握るように持ってしまっている方、基礎練習の際は左手のフォームにこだわって下さい。 くれぐれも間違った形で弾き続けないように。
ボウイング練習
開放弦で練習してみてください。弦に対して垂直に弾けるようにしないと良い音が出ません。右肘を伸ばすイメージです。むやみに肩が動いてはいけません。
独学でどこまでできるのか?
正直、独学で可能なのは、教本1冊2冊程度までかな、といったところだと思います。というのも、どの教本においても、それ以降というのは、楽譜に書いていないことが色々と要求されるようになってくるからです。
細かいところで言えば、初歩的ではありますが、0なのか4なのか問題。弓の使い方(曲が難しくなってくると、楽譜にそんな事はいちいち記載はしてありませんが、非常に重要な問題です)その他フレーズの取り方など。
とはいえ、せっかくなので、色々注意しながら自力でやってみる!ということはとても素晴らしいことですので、是非是非チャレンジしていただきたいですね^_^
まとめ
- 教本は『鈴木バイオリン指導曲集』『新しいバイオリン教本』がオススメ。
- 練習する際は姿勢やフォームに変な癖がつかないよう充分気をつける。
- 独学は教本1.2冊くらいまでなら可能。
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